クリニック予約システムのLINE予約は便利?集患に役立つ理由とは
- 2024年7月17日
- 診療予約システム
近年では、クリニックの予約方法が多様化し、電話やWeb、専用アプリを活用する医院が増加しています。その中でも、普及率の高いツールであるLINEを用いた予約方法は、患者にとってなじみがあり、導入しやすい方法の一つです。
LINE予約の導入を迷っている方に向けて、本記事ではLINE予約の機能や導入のメリット、注意点を解説します。クリニック運営にどのように生かせるか、参考にしてみてください。
LINE予約の3つの機能
具体的には、LINE予約にはどのような機能があるのでしょうか。「予約登録」、「呼出しとリマインド」、「お知らせの発信」という主な機能があります。
機能①:予約登録
順番予約や時間予約などのクリニックが採用している予約を、LINEのトーク画面から取得できます。多くのシステムで導入されているのが、「リッチメニュー」を用いた予約です。
リッチメニューとは、上の画像のように、トーク画面下部に表示される専用メニューです。予約ボタンをタッチするとすぐに予約画面が開くため、煩わしさがありません。
初回の予約では患者情報を入力する必要がありますが、2回目以降は入力を省略できます。また、拡張機能としてデジタル診察券が表示され、スマートフォンがあれば受付できるシステムもあります。
手軽に予約できることから、患者の利便性の向上につながるでしょう。
機能②:呼出しとリマインド
診察の順番が近づいていることを知らせてくれる呼出しもLINE予約の特徴です。呼出しに合わせて来院することが可能となり、待ち時間や混雑の緩和につながります。
また、予約日の前日に来院予約をリマインドできる機能もあります。患者の来院忘れを防止し、予約の取り直しに伴う業務を減らせるでしょう。
機能③:お知らせの発信
予約の取得や呼出し機能だけでなく、患者にお知らせを配信できることも、LINE予約ならではの機能です。
予防接種や健診、時期限定メニューの案内など、来院を促すためのお知らせを患者に向けて発信できます。また、休診のお知らせや診察時間の変更などの案内を送信することも可能です。
LINE予約は、患者側に情報を発信する手段としても活用でき、集患に役立つシステムだといえるでしょう。
クリニックにLINE予約を導入するメリット
手軽に予約できるLINE予約を導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。患者側とクリニック側の双方で得られるメリットを紹介します。
患者側のメリット
患者側のメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 情報登録の手間が少ない
- 手軽に予約できる
- 高齢の患者も使いやすい
1.情報登録の手間が少ない
情報登録の手間が少ない点が、LINE予約のメリットの一つです。Webやアプリでの予約では、患者情報や診察券の番号などを毎回入力しなければならないものがあります。
一方で、LINE予約では一度情報を入力すれば、2回目以降の予約では情報の入力やログインが不要です。また、友達登録もQRコードを読み取れば追加できるため、アカウント登録の手間も少ないといえます。
2.手軽に予約できる
LINEは、10~50代の各世代で利用率が90%を超えており(参考:総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」)、一般的な連絡ツールとして広く浸透しています。電話もLINEを使ってコミュニケーションを取っているケースが多いでしょう。
クリニックの電話番号を調べて、電話予約をするという手続きを煩わしく感じる患者も少なくありません。LINEで予約が完結できるのは、患者にとって負担がかからない方法だといえるでしょう。
3.高齢の患者も使いやすい
LINEは高齢者も一般的に利用している傾向があります。60代の高齢世代でも、LINE利用率は86.0%(参考:総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」)と高いことがわかっています。ネットはあまり利用していないという人でも、連絡手段としてLINEを使っているというケースも少なくありません。
そのため、高齢者層が多いクリニックでも導入しやすい予約方法だといえます。Webページやアプリなどを導入するよりは、LINE予約の方が高齢者にとってなじみやすいでしょう。
クリニック側のメリット
クリニックの運営や予約業務に関するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 予約だけでなく集患もできる
- 他のツールよりも見られやすい
- 予約の機会損失を減らせる
1.予約だけでなく集患もできる
LINE公式アカウントを活用し、お知らせの発信をすることで集患効果が期待できます。クリニックの最新情報や定期的な受診案内を発信でき、再診率アップを図れます。
また、美容外科で行うような特定のメニューや期間限定キャンペーンを行う際のクーポン配布も可能です。クーポンの印刷代や広告費の削減にもつながります。
2.他のツールよりも見られやすい
LINEを連絡ツールとして活用している人が多いため、通知をONにしている割合が高いでしょう。そのため、順番待ちの通知やクリニックからのお知らせが見られやすく、リマインドやお知らせが必要なタイミングで伝わります。
他のツールよりも患者の目にとまりやすいことから、再診率のアップや、受診忘れの防止につながります。
3.予約の機会損失を減らせる
LINE予約によって、予約の取りこぼしを防げます。電話予約の場合、予約したい時間が受付時間外であるために、他院に予約してしまうという機会損失が生じる可能性があります。LINE予約は受付時間外でも対応可能なため、患者が予約したいタイミングで予約できるでしょう。
LINE予約導入の注意点
手軽さから、幅広い患者の利便性向上につながるLINE予約ですが、導入に当たってはどのような点に注意するとよいのでしょうか。
お知らせを送りすぎない
LINEからお知らせを配信しすぎると、患者からブロックされてしまう可能性があります。予防接種や限定メニューなどだけでなく、臨時休診や診察時間変更といった必要なお知らせまで届かなくなってしまいます。
お知らせ配信が高頻度にならないように注意し、患者にとって最適な頻度を意識して配信するとよいでしょう。
追加料金が発生する可能性がある
メッセージの送信数によっては、追加料金がかかる可能性があります。LINE予約の導入には、公式アカウントが必要であり、登録自体は無料となっています。月200通までは無料プランで送信できますが、それ以上の送信はライトプラン(月額5000円)の契約が必要です。
無料プラン内で配信するのか、積極的にLINEを活用して集患したいのかを明確にし、運用方法を決めるとよいでしょう。
参考:LINE公式アカウント料金プラン|LINEヤフーforBusiness
返信が手間になる可能性がある
LINEは、患者一人ひとりに合わせた返信が可能で、予約だけでなく問合せ機能としても運用できます。しかし、手動で一人ずつ返信しようとすると、多大な手間になります。患者数の少ないクリニックでは対応可能かもしれませんが、規模が大きくなると大変でしょう。
一方で、附帯している自動返信機能は、手間が省けますが、患者の質問に合わせた返答が難しい場合もあります。手動も自動返信のどちらの方法も、一長一短といえるでしょう。
手動で対応できるスタッフの余裕があるかを確認し、余裕がなければ、LINEは予約取得のみの機能であることを周知しておく対応が必要です。
わかりやすいLINE予約ならMEDICALPASS
LINE予約は、患者にとって手軽でわかりやすく、幅広い年齢層に対応できます。クリニックにとっても集患対策として活用できるメリットの大きい予約方法です。
一方で、予約に付随するLINE公式アカウントの活用については、注意が必要です。患者との双方向的なやり取りができるゆえに、適切な運用方法を自院で考えていく必要があります。
MEDICALPASSでは、LINE予約連携機能を備えており、順番待ち登録や時間予約など、既存の予約方法に合わせた連携が可能です。クリニックのLINE公式アカウントを取得していない場合でも、弊社でサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
著者PROFILE
- 医療機器メーカー営業としてキャリアをスタートした後、医療ITベンチャーにて生活習慣病向けPHRサービスのプロダクトマーケティング責任者をはじめ、メルプWEB問診の事業責任者を経験。その後、診療予約システムやクリニック専用の自動精算機・自動釣銭機の商品の企画・開発を手がけ、現在は「医療を便利にわかりやすく」をミッションにスマートクリニックの社会実装に向け同事業の企画・推進を担当。
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