【クリニック向け】予約システム導入を検討する際の比較ポイントは?│MEDICALPASS(メディカルパス)

【クリニック向け】予約システム導入を検討する際の比較ポイントは?

クリニックの予約システムは、予約の利便性を高め、患者満足度や業務効率を向上させるツールです。近年、予約システムを活用するクリニックが一般的になり、クリニック経営における施策の一つとされます。

予約システムは予約機能だけでなく、カルテやLINE連携、リマインダー通知など多岐にわたる機能があります。利便性が高い一方で、自院の特徴に応じてシステムを導入する必要があり、選ぶのに悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。

本記事では、クリニック向けの予約システム導入を検討する際の比較ポイントを解説します。ポイントを絞りながら検討し、自院に最適なシステムを選びましょう。

 

予約システム導入の重要性

微笑む女性医師

予約システムの導入によりどのようなメリットがあるのでしょうか。予約システム導入の重要性を3つ紹介します。

1.患者の利便性向上

患者は場所や時間を問わず予約できるため、患者の利便性が向上します。従来の電話予約だと、クリニックの診療時間内に予約しなければならず、時間帯によってはつながりにくい場合もあるでしょう。

予約システムであればオンラインで予約が完結するため、場所や時間に制限されずに予約できます。予約がスムーズになり、集患にもつながります。

2.スタッフの負担軽減

窓口や電話対応など、予約に付随する業務を削減できるため、スタッフの業務負担を減らせます。さらに、カルテ連携機能のあるシステムを導入すれば、予約システムに入力された患者情報が反映されるため、大幅な効率化になります。

スタッフの負担軽減により、業務上のストレスを緩和できたり、他の業務に注力できる時間を確保できたりするでしょう。

3.診療効率の向上

予約のバランスを適切に調整できるため、診療効率が向上します。患者が空いている時間を調べて来院するようになるため、時間帯によって来院数にバラつきが生じにくくなります。

また、リアルタイムで予約を管理できるため、キャンセルが出たら飛び込みで来院した患者の予約を入れるなど、柔軟に調整できるでしょう。機会損失を減らし、効率よい診療ができます。

予約システム選びに役立つ5つの比較ポイント

予約システム比較ポイント

予約システムは、メーカーごとにさまざまな機能があり、自院に適したシステムを選ぶことが大切です。比較する際には、上記の5つのポイントを重視するとよいでしょう。それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

1.予約機能

予約システムの中心的な機能であり、患者になじみのある方法で予約ができるかどうかが重要です。また、順番予約や時間指定予約、LINE予約など複数の予約方式に対応していると、予約管理方法をカスタマイズできるでしょう。

予約機能を選ぶ際に重要なのは、「予約管理の方法」と「オンライン予約の方法」の2つです。

予約管理の方法

自院の特徴に合わせた予約方法をとるため、いくつかの方法に対応したシステムを選ぶとよいでしょう。クリニックで導入されている予約方法は、主に以下の3つがあり、それぞれの長所と短所を把握して選択することが大切です。

  • 順番予約:診察の順番を予約する
  • 時間予約:時間を指定して予約する
  • 時間指定予約:「10:00~10:30」など時間帯を指定して予約する

関連記事:クリニックの順番受付システムとは?メリットと導入上の注意点を解説

オンライン予約の方法

クリニックの予約システムは、オンラインであるため24時間予約が可能な点が特徴です。ただ、以下のようにオンラインにもさまざまな予約方法があります。

  • クリニック専用の予約ページ
  • 外部のプラットフォーム
  • 公式LINE

プラットフォームからの予約は、新規の患者を獲得しやすい反面、毎回アクセスする必要があるため、予約の手間が生じる可能性があります。一方で、LINE予約は、なじみのあるLINEアプリを通して予約できるため、利便性が高い方法です。

自院の患者特性から予約しやすい導線を考えて、適切なオンライン予約の方法を選びましょう。

関連記事:クリニック予約システムのLINE予約は便利?集患に役立つ理由とは

2.追加機能

予約機能以外にも、業務効率化や利便性につながる機能があります。以下の4つの機能を紹介します。

リマインダー通知

患者の来院忘れや無断キャンセルを減らすために、予約をリマインドする機能があります。ショートメッセージやメール、LINEなどで自動転送できるシステムを選ぶとよいでしょう。

患者管理

カルテやレセコンとの連携機能の有無も大切なポイントです。予約システムに入力された患者情報を再度カルテに入力する手間を省けます。スタッフの負担軽減やミスの防止につながるでしょう。

統計・分析ツール

患者の来院状況を分析するツールも経営改善には必要です。キャンセル傾向を把握して防止したり、患者の滞在時間や業務効率を分析して業務改善を行ったりするなど、課題の特定に役立ちます。

3.ユーザビリティ

「実際の使いやすさ」「導入時のサポート体制」といったユーザビリティも重要な比較ポイントです。

使いやすさ

スタッフが予約システムを実際に使いやすいかどうかは重要なポイントです。どんなに優れた機能があっても、わかりにくいシステムは逆に手間を増やしてしまうからです。

画面操作のしやすさやディスプレイの見やすさなど、直感的に使いやすいかを実際のシステムを見て確認することが大切といえます。比較検討時に体験デモを依頼し、確認しましょう。

サポート体制

システムの初期設定や操作に関するスタッフへのトレーニングなど、導入時にどのようなサポートがあるかをチェックしましょう。診療スタイルに合わせた設定を提案できるなど、コンサルティングが丁寧かどうかも重要です。

また、導入後のトラブル発生時のサポート体制も確認すべきポイントです。休日や夜間の対応可否や対応できるトラブルの種類などをチェックするとよいでしょう。

4.セキュリティとプライバシー

患者データの管理や情報保護対策などのセキュリティ面は、クリニックの信頼に直結するため、必ずチェックしておきましょう。

予約システムには「クラウド型」と「オンプレミス型」があり、オンプレミス型の方が安全性が高いですが高コストです。どこまでセキュリティにコストをかけるか、運営方針を元に検討し選択しましょう。

5.導入コスト

導入にかかる初期費用や月額利用料といったコスト面も比較しましょう。初期費用は無料から60万円程度と、システムによって幅があります。月額利用料は、約1~2万円です。また、トライアル期間の有無やプランの種類などもチェックしておきましょう。

診療科別の予約システムの導入例

医師説明

患者特性や来院傾向に合わせた予約システムの選択が重要ですが、診療科によってその傾向は異なります。診療科の特徴を踏まえて、適切に運用するにはどうすればよいのでしょうか。歯科と内科の導入例について解説します。

1.歯科

歯科では、処置内容ごとに必要な時間が異なるため、時間枠を細かく設定できるシステムが適しています。細かく設定できれば、抜糸のように時間がかかる処置の前後には予約を入れないようにするなど、柔軟な時間管理も可能です。

また、定期健診を促す場合、ハガキやDMを送るケースもあるでしょう。LINEの使用率は高いため、患者の目にとまりやすく、再診率の向上につながります。

2.内科

内科は、急な不調から突発的に来院する患者と事前に予約する定期受診の患者が混在する傾向があります。そのため、急患を想定して時間枠に少し余裕を持たせておくなど、柔軟な対策が必要です。

時間枠を柔軟に調整する際、紙ベースの予約表よりも、リアルタイムで予約状況が更新される予約システムの方が適しているでしょう。

例えば、医師が空けておきたい時間枠を調整すると、すぐに反映されます。スタッフに伝える手間が省け、連絡の行き違いによるミスも防止できるでしょう。

予約システム導入の4つのステップ

タブレットを持つ医師

多岐にわたる予約システムから選定し導入するには、どのような流れで行えばよいのでしょうか。4つのステップについて解説します。

1.ニーズの明確化

まずは、予約システムの導入によって何を改善したいか、ニーズを明確化しましょう。スタッフを含めて現状抱えている課題や業務上の問題点などを話し合います。患者に満足度調査を行い、サービス向上に関するニーズを把握することも有効です。

2.ベンダー選定

予約システムを提供するベンダーは多岐にわたります。これまで説明した比較ポイントを参考に、サービスの特徴やコスト、サポート体制などから最適なシステムを選びます。

自院のニーズに合致しそうなベンダーが見つかれば、資料やデモの依頼をしてみましょう。担当者と相談しながら、最適なシステムを選べます。

3.トライアル運用

ベンダーが決定したら、トライアル期間を設けて実際の業務に支障がないかを確認しましょう。確認に加え、スタッフにトレーニングを行い、業務で活用できるようにします。具体的には、以下のポイントをチェックします。

  • スタッフが問題なく使いこなせるか
  • 問題やトラブルは発生しないか
  • 必要な機能が不足していないか

問題が生じた場合や、自院に応じたカスタマイズが必要なときには、担当者に伝えて調整してもらいましょう。

4.最終決定と導入

トライアル期間を経て、ベンダーを最終決定します。契約後も、定期的に改善点がないかチェックして機能を追加するなど、担当者と連携して運用精度を高めていくことが大切です。

スタッフや患者が使いやすい予約システムを選ぼう

メディカルパスイラスト

予約システムの導入は、クリニックの運営効率化に効果的な施策です。患者の利便性向上やスタッフの負担軽減、診療効率の向上など、多くのメリットが期待できます。システム選定の際には、紹介した比較ポイントを参考に、自院のニーズに合わせてシステムを導入しましょう。

システム選びにおいて、「スタッフや患者が使いやすいかどうか」は共通して大切なポイントです。

MEDICALPASSは、使いやすさを重視した直感的な操作画面が特徴の予約システムです。使いやすさを実感できる体験デモ利用も実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

著者PROFILE

原 拓也
原 拓也スマートクリニック事業推進室長
医療機器メーカー営業としてキャリアをスタートした後、医療ITベンチャーにて生活習慣病向けPHRサービスのプロダクトマーケティング責任者をはじめ、メルプWEB問診の事業責任者を経験。その後、診療予約システムやクリニック専用の自動精算機・自動釣銭機の商品の企画・開発を手がけ、現在は「医療を便利にわかりやすく」をミッションにスマートクリニックの社会実装に向け同事業の企画・推進を担当。

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